木桶・木樽蒸留
「木桶蒸留」、「木樽蒸留」と書かれたラベルもあるが、現在の蒸留器、多くがステンレスなど金属製が多いからだろう。
昔ながら、杉の木で作られた桶、樽を使った蒸留器で蒸留する蔵もあるが、こだわりの焼酎を造る為に「木桶・木樽蒸留」を復活させた蔵もある。
「木桶・木樽蒸留」は金属製のものと比べ、熱の伝わり方に時間がかかる。
ゆっくりと蒸留が始まり、ゆっくりと熱が発散され、木の隙間からガス、アルコールもわずかだが抜ける。
これが、やわらかい、まろやかな味になる。
また、木の香りが移り、個性が生まれる。
手入れが大変で、使用期間も4~5年と短い。さらに樽、桶を作れる職人さんも少なくなってきている。
(白金酒造株式会社「石蔵の化粧箱」から)
桶と樽
話は余談になるが、(いつも、余談の方が多い m(_._)m )
「鏡開き」の際、使用される二斗、四斗樽も、職人さんの減少の為か値上がりもしている。
また、菰(コモ)を樽に巻ける方も少なくなったと聞く。
結婚、祝事で利用される「角樽」も、昔の木製は少ない。画一的なプラスチックなど合成樹脂が多い。
同じ「角樽」でも微妙に姿が違っていた頃も懐かしいが、木製は価格が高い。
「たが」を使っていない板を合わせた「指樽(さしだる)」木をくりぬいた「太鼓樽」の漆など塗った装飾された物は豪華だが、特注でもしないかぎり新しく作られることは無いだろう。
私の担当させてもらっていた酒屋さんに飾っていた、年代物の角樽(鶴・亀)や家紋入の指樽を見ながら、対で使用されていた事を知り、どのような使われ方をしていたのか、いろいろ興味を持った。
行事・作法の変化も生活環境の変化に伴って否めないところ、と言えばそうかもしれないが、寂しさを感じる。
「たが」「わっぱ」と言っても何の事やらわからぬ顔をしてる人も増えてきた。
なんて、説明出来るか?と改めて言われると、地方でも、呼び方が変わるだろうし、「桶」「樽」の違いも難しい。
「樽と桶」の違いも然ることながら「桶」とは何ぞや?
「桶」は杉やヒノキなど針葉樹の割り板を寄せて、竹などの「たが」で締めて底板を付けて、作った容器とでも説明しようか?
「たが」が針金、銅線また、金属製の輪っかの物もある。
だから、などと書かせてもらった。
それと、蓋があるもの、無いもの、どちらもあるが、風呂桶、棺桶と使用時に蓋を開けるから、蓋の無いもの。もしくは、蓋の取り外しが容易に出来る物。ではなかろうか?
板も、液体を入れるものは、板目。その他の用途には柾目板を使うという。
桶の歴史を探るとこの説明では、しっくりこない。
ウェブの百科事典なども見てみた。
桶の語源は「苧(お)」を入れる「笥(け)」だと言う。
「苧(お)」は麻の古い呼び方。「からむし」と言うので、生糸、蚕を連想したが麻の糸。
「笥(け)」は入れ物、容器、食器の意味。食器の意味があるので、先程の蚕などの虫をタンパク源として集めていたのか?とまた妄想。
木を組合さなくても、「袴桶」木をくりぬいて作った桶もある。
したがって、「桶」とは容器、入れ物と説明するのが、良いのか?
日本では、ビン、陶磁器、漆器などに変わる容器として、木製の桶が出現する。?????
袴桶は弥生時代に出現している???
ヒノキなどの皮、薄い木材を曲げて作られた「曲桶(まげもの)」であり、鎌倉・室町時代に板を並べて「たが」で固定する組み立て桶が作られ出したようである???
結物(ゆいもの)という言葉があった。
結物(ゆいもの)とは、短冊状の則板を円筒状に並べて、竹などで作ったたがで締めて、底板(場合によっては更に鏡蓋)を取り付けて作った木製品のこと。刳物・曲物の流れを汲み、桶・樽などに用いられた。( 出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』)
私の住む尾道の近く、広島県の三次市や福山の草戸千軒町遺跡で13世紀から14世紀の結桶(ゆいおけ)が出土している。
11世紀ごろ中国から輸入された結桶に影響を受けて広まっていったのだろう。
糊、接着剤を使わない技術が素敵だと思う。
「樽」は貯蔵、運搬に適するように、密閉できる容器と書いたほうが良いだろうか。
姿、形も様々であろうし、鏡割の樽を連想する人もいれば、ワイン・ウイスキーなどのお腹が出っ張った洋樽、今のステンレス製のビール樽、コーヒー豆などの樽、石油も樽で運んでいた時代があるし・・・・・
思うに、「ケイタイ」といったら「携帯電話」を意味するように、時代に流されて言葉の意味合いも変化していくのかなぁ?


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