イタリアワイン

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古代ローマにワイン造りを教えたギリシャ人は、イタリア半島の全域で大量のワインが造られるようになったのを見て羨望と憧れの気持ちを込めてその地を、「エノトリーア・テルス(ワインを造る大地)」と呼びました。

フランスと並んで世界で一、二のワイン生産量を誇るイタリアは、今もエノトリーア・テルスであり続けています。

ここ数年のワイン生産量は平均で540万キロリットル。世界全体の生産量のおよそ五分の一を占めています。なお、フランスとスペインの生産量を合わせると世界の二分の一を占めることになります。

この世界で一、二の生産量はイタリア人の誇りですが、イタリア人にはもうひとつの誇りがあります。それは、古代ローマの軍人たちが占領地に植えたぶどうの樹が、今日のフランスやドイツ、スペインなどのワインのルーツになったことです。

現代のイタリアではその生産量の八割を自国で消費し、残りの二割を輸出しています。その輸出先は70カ国に及びます。

このようにイタリアワインが世界中に浸透した理由は次のことがあげられます。

  1. 気候風土がぶどう栽培に適しているので、他の国では見られないほど多くの種類のぶどうが栽培されていて、あらゆる好みを満足させることができるような多様なワインが造られていること
  2. 年ごとに生産量が変わるとはいえ、長期的に見れば生産量が安定しているので、他国のワインに比べて価格の変動が少なく輸入しやすいこと
  3. 国によるワインの品質管理が厳しいために品質がよく、信頼できること

1960年に本格化したワインの品質管理は、1970年代に入ってECとの合意を経て、1992年にシステムが完成しました。

その一端としてのワインの格付けは、まず上級ワインとしての統制保証原産地呼称DOGCワイン(28)を筆頭に、それに次ぐ統制原産地呼称DOCワイン(303)、並みのワインとして典型的産地保証付きIGTワイン(123)、最下位でぶどうの品種名も産地もラベルに表示する必要のないヴィーノ・ダ・ヴォラ(VdT)の四層からの構成になっています。

このうち、DOCGおよびDOCワインについては、ぶどうの品種、産地、収穫量、混醸率、ワイン収率、熟成期間、ワイン特性(色調、透明度、香り)などがDOC、DOCGごとに法律で定められ、厳しく管理されています。

DOCワインについては、国の指導のもとにそのワインの生産者がつくるコンソルツィオと呼ばれる協会が品質の検査をしますが、DOCGワインの場合はこれに加えて国も独自の検査をすることになっていて、これがイタリアワインの信頼を高める大きな要素となっています。