スペインワイン

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スペインワインの生産量はここ数年300万kℓ台を記録して、フランス、イタリアに次いで世界第三位を占めています。

輸出量も年々増加を続けていて、100万kℓに迫っています。日本にも近年多量に出回るようになったスペインワインの歴史は古く、古代ローマ時代にヒスパニアと呼ばれていた紀元前200年ごろに、南のタラゴーナにローマの軍人がもたらしたブドウ樹がスペインワインの始まりとされています。もともと、気候風土がワインづくりに向いていたために、この国でのワイン生産は急速に広がったと思われます。ただ、夏季の高温と乾燥はこの国のブドウ栽培がもつハンディキャップで、そのためにスペインワインは大味であるという欠点がありました。しかし19世紀の後半に、ブドウ樹の害虫フィロキセラによって壊滅的打撃を受けたボルドーのブドウ栽培家たちが、現在のリオハ地方に移住して、その優れた栽培技術とワイン造りを伝えたため、リオハ地方ではワインの品質が向上しました。またニ十世紀に入ると、暑さを避けるために広陵でブドウを栽培したり、設備を近代化したりする努力が行われて、スペインワインの品質はいっそう向上しました。

今日のスペインワインはEUによって、特撰原産地呼称DOCaワイン(一)、原産地呼称DOワイン(六十)の二つの上級ワインと、ブドウの品種と産地がラベルに表示してあるビーノ・デ・ラ・ティエッラVdIT(四十一)、最下位のビーノ・デ・メーサVdMに分けられます。

地域別にみると、北東部のリオハ地方ではスペインワインを代表する高品質の赤・白ワインが造られ、南西部のへレスの酒精強化ワイン(シェリー)とともにスペインワインの顔です。なお、東部のカタルーニャ地方では発泡性ワインのカヴァが世界的に人気を博してスペインワインの第三の顔になりました。また、同地方タラゴーナ県の赤ワイン、プリオラートは、生産量は少ないものの、高品質で近年人気急上昇中で、県独自のDOCaを称しています。その他の地方では、北のナバーラ、中部のリベラ・デル・ドゥエロのワインが注目されています。また、全体の傾向としては、土着品種に外来品種を加える試みがみられることと、「ビーノ・デ・アルタ・エクスプレシオン(高い表現力のあるワイン)」という高品質ワインの登場が注目されています。